【医療者向け】EPDS(エディンバラ産後うつ病自己調査票)アプリをリリースしました!

こんにちは!シェアメディカル広報の五百川(いおかわ)です。
この度、医療者向けのEPDS(エディンバラ産後うつ病自己評価表)アプリをリリースしました!EPDSとは、産後うつ病を発見するために開発されたもので、全部で10項目あり、産後の母親が点数をつけることで、産後うつの可能性があるかどうかスクリーニングするものになります。

今回は、日本語版EPDS訳者でもある広尾レディースクリニック医院長の宗田聡先生の監修の元アプリを制作致しました!

このEPDSは、従来は紙ベースで利用されていました。なんと、現在TVドラマで放送中の「コウノドリ」の1話・2話でもEPDSは取り上げられています!

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参考:金曜ドラマ『コウノドリ』|TBSテレビ

産後うつの問題は現代の女性の生き方、働き方にも関係してきます。ドラマの中ではキャリアウーマンの佐野さんは、自分が担当していた仕事が気がかりで、早期に仕事復帰したいと言い、育児は何の問題もないとハキハキ答えます。でも、その様子を見た四宮医師は不審に感じ・・・というストーリーで進んでいきます。

これ以上はネタバレになるので書きませんが、監修頂いた宗田先生曰く「初めての育児で全く悩みのないお母さんは居ない。もしそう回答があれば逆に注意深く観察しないといけない」とおっしゃっていました。

なお、宗田先生の書籍「EPDS活用ガイド」もアプリリリースに合わせて上梓されました。書籍の中には、弊社のEPDSアプリもご紹介頂いています!、トリセツとあるように学問的な内容と言うよりは、EPDSを検診時に、正しくどう活用するか?という実践的な内容になっていて私でも理解できました。周産期メンタルヘルスに関わる保健師や看護師の方はマニュアルとして1冊持っておく事をおすすめします! 

EPDS活用ガイド: 産後うつ病スクリーニング法と産後健診での正しい対応

EPDS活用ガイド: 産後うつ病スクリーニング法と産後健診での正しい対応

 

先日の産婦人科医学学術集会でも平積みされていました。

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今回リリースしたEPDSアプリの特徴としましては、

■メディライン対応

医療用チャットツール「メディライン」と連携しています。メディラインアカウントで組織利用することが出来ます。
■高セキュリティ

メディラインプラットフォーム上の高セキュリティクラウドサーバに安全に保存され端末にデータは残りません。
■データダウンロード可

複数担当者、複数端末でEPDSを実施しても大丈夫。データはCSV形式でダウンロード出来ます。後々の活用も可能です。
■EPDSビックデータ集積可

自治体、研究者の方向けに地域ごとに集計したデータを提供しています。他のデータと相関調査したり保健行政に活用可能です。
■タブレッド・スマートフォン対応

スマートフォンタブレットに対応しています。端末を産褥期の母親に渡し自己記入してもらえれば集計は自動で行われます。
■EPDS公式アプリ

エジンバラ産後うつ病自己評価票(EPDS)日本語版の著者の一人である宗田 聡医師による正式な監修を受け開発されました。

であるという点になります。単に計算するだけでなく、集められたデータを保険行政で活かす試みは日本初です!

▼詳細は公式EPDSサイトを御覧ください。

www.epds.jp

産後うつは誰でも起こりうる症状なんです。重度・軽度の程度の問題はあるにしても、出産というのは女性の身体だけではなく、心も大きく変化させるとても大変なことなんだと、改めて痛感します。どんな人でも、自分自身のホルモンを自由にコントロールなんて出来ません。産後にイライラしたり、何故か涙が出てきたり、待望の我が子だったのに可愛いと思えなかったり。。そのような感情を抱いてしまうことで、余計罪悪感を抱いてしまう方が多いのですが、それは、母親が悪いのではないということを強く主張したいです。 

このアプリをリリースしたことで、今まで統計や傾向等の定量的なデータが取れるようになれば、より早期に母親からのアラートに周囲が気付けるきっかけになるのではないかと思っています。また、「産後うつ」への周囲の理解がもっと深まっていって欲しいと心から想います。